バットマン 感想

 

久々に映画を見に行ったので忘備録です

マーベルをアヴェンジャーズあたりで追えなくなってしまい、DCユニバース?はワンダーウーマンくらいから追えなくなった人間です。顔のいい若い男が好きなのでディックとジェイソンがとりあえず好きです。

土曜昼にテレビ眺めてたら映画紹介でバットマン公開!みたいなので流れてた。ジョーカーも話繋がってないしこれも繋がってないやろ、ナイトウイングみたいな雰囲気のバットマンだし見に行こ!的な軽さで映画館に足を運ぶことになりました。

そんなオタクの感想、大大大ネタバレだらけ。

 

まず出だしがよかった。ドン!ドン!ドドン!THE BATMAN!今までの映画のバットマンと違い「あんま市民権得てない頃のバットマンです」感を先に告げられてきた感じした。その後の始まり方もよかった、ラジオから流れるようななんとなく古い音楽、双眼鏡から獲物を覗くちょっと嫌なアングル。生理的嫌悪感を植え付けられる感じの始まりで既に「ああこれは犯人の目線なのかな」って思うのよかったな〜。

 

あんまり暴力描写とか直接的な死体描写好きじゃないんですけど(なのでミサマの焚き火に浮かぶ追い死体じいさんシーンがほんと嫌い)見えないアングルだったの助かった。親指がUSBに付いてるシーンも全体的な画面の暗さのおかげでグロ半減なの非常に助かる。ゴッサムの警察長官かなんかが死んだ時も死に顔はペンギンに詰め寄る時チラッと出ただけだったし、首が爆発するシーンは言わずもがな。本当の本当に感謝しかない。

そうは言っても糞まみれのネズミ小屋とかは普通にきたねーな!って思うし、通りのゴミ溜めっぷりも描かれてたから不衛生さとかは健在だったね。少なくても都心みたいな小綺麗さはなかったと思う。

 

それと、これはジョーカーの感想にもなるんですけど差別と格差と貧富の差がめちゃくちゃいい感じに描かれてましたね。ジョーカーは貧困側だからマジで生々しい描かれ方してて共感性辛酸って感じだったんですが、バットマンは富裕層なので街の汚さや犯罪の酷さは知っていても貧困については詳しくない……って感じでした。現実味がない?っていうかなんかその、隣り合ってはないみたいな。

あと資産家で多額の寄付をしてる設定が多いブルース・ウェインが引きこもりなのは初めて見たかもしれない。市長の葬儀の時にも「あなたは寄付に前のめりではない」とか言われてたし。30歳で2年目の発展途上な感じしましたねあそこは。

 

続編があるとしたらどうなんだろうね、両親のスキャンダルが暴かれ再開発計画は汚職の隠れ蓑にされてたのが明らかになってましたから。でも最後の水害の時に「私は既に復讐者ではない」みたいなこと言ってたし、ここを転機に寄付とか始めそうな気はするよね。

水によってゴミ溜めを洗われたゴッサム、復讐心を捨てざるを得なくなったブルース・ウェイン。だけど多分利権が絡んで復興はまだらにしか進まないし、ゴッサム市の手の届かない場所はまた生まれるわけで。つまりクライムアレイが発生する「地」が整ってしまい、最終盤にジョーカーが出てきて、クライムアレイとジョーカーと言えば……な訳で…………。

 

まあなんかとりあえず探偵ものって感じで良かったです。マーベルみたいな仲間たくさん出てきてみんなで悪いやつボコボコにするぞ!うぉ〜!って感じの明るい画面じゃなかったんですけどそれもまたDCコミックらしさかなって思いました。

DCもスースクみたいに明るい映画はあるんですけど、どうしてもダークナイトとかジョーカーみたいなイメージが個人的にはあるので。だから暗いのも長いのも、最後が大ハッピーエンドじゃなくてペンギンとかジョーカー関係が不穏なのも良かったですね。

 

だってジョーカーを見ちゃったら……ねえ?あれなんか本当に救いのないエンドで、そう考えてみると「復讐は何も生まない」とバットマンが知ること自体が希望じゃないですか。ダークナイトかな?で言ってた「落ちるのは這い上がるためだ」みたいなのを端的に表してますよね。

堤防を破壊されたゴッサムシティも、スキャンダルが明るみになったウェイン家も、そして何より復讐は何も生まないと知ったバットマンも、多分復興できるよ。まあ悪はまた蔓延るし賄賂も汚職もあるだろうけど。そんな感じです。